ー接骨院の治療内容を完全ガイド|初診から卒業までの流れと具体的メニューー

2025.10.17

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接骨院で受けられる治療の全体像

接骨院では、捻挫・打撲・肉離れなどの急性外傷や、日常動作の不調に対して機能回復を目的としたアプローチを行います。中心となるのは徒手療法、固定やテーピング、物理療法、運動療法、そして日常生活の動作指導です。医療行為である投薬や注射、画像検査は行いません。必要に応じて医療機関と連携します。まずは「評価→施術→再評価→指導」という一連の流れを理解すると、治療内容の意味がつかみやすくなります。

初期評価(アセスメント)

受傷機転(どのように痛めたか)、痛みの場所と強さ、腫れや熱感、可動域や筋力、歩行や姿勢などを確認します。危険サインがないかをふるい分け、必要なら整形外科での画像検査を提案します。ここで得た情報が、その後の施術計画の土台になります。

施術計画の立案

目標(痛みの軽減、可動域の回復、復帰時期など)を共有し、通院頻度や自宅でのセルフケアを決めます。計画は固定ではなく、回復スピードに合わせて柔軟に更新されます。

主な治療内容①:徒手療法(ハンズオン)

徒手療法は、手を使って関節や筋膜、軟部組織へ働きかける方法の総称です。痛みの調整と可動性の改善、そして動作の質を引き上げることを狙います。強い刺激が良いわけではなく、目的に応じたコントロールが重要です。

関節モビライゼーション

関節の遊び(関節包内運動)を改善し、可動域の制限や痛みを和らげます。ガクガクと動かすのではなく、小さな振幅で関節面を整えるイメージです。ストレッチだけでは届きにくい硬さにアプローチできます。

筋・筋膜リリース

こわばった筋や筋膜の滑走不全に働きかけ、痛みを和らげます。徒手後に軽いエクササイズを合わせると効果が持続しやすいのが特徴です。

主な治療内容②:固定・テーピング

受傷直後は組織を守ることが最優先です。過度に動けば回復が長引き、必要以上の固定でも機能は落ちます。適切な固定は「守りながら、回復の準備を進める」ためのバランス調整です。

サポート固定(包帯・副木・テープ)

腫れや痛みの強さに応じて固定度を選び、日常生活での不必要なストレスを減らします。足関節捻挫では外側靭帯を保護しつつ、体重のかけ方や歩き方も同時に指導します。

機能的テーピング

完全に動きを止めるのではなく、動かしたい方向は許可し、痛みを誘発する方向だけを制限します。競技復帰の過程で「できる動き」を広げながら、再発を防ぐ実践的な手段です。

主な治療内容③:物理療法

物理療法は電気・温熱・冷却・超音波などで痛みや腫れをコントロールする補助的手段です。動作の改善と組み合わせて価値が高まります。

電気刺激・超音波・温冷療法

電気刺激は痛みの緩和や筋収縮の促通に、超音波は深部の温熱効果と微細振動による組織修復のサポートに役立ちます。初期は冷却で炎症を抑え、回復期には温熱で血流を促すなど、時期に応じて使い分けます。

物理療法の受け方

心地よさだけを指標にせず、施術前後の痛みや可動域、動作のしやすさを記録しましょう。変化が曖昧なら、別の方法へ切り替える判断材料になります。

主な治療内容④:運動療法(エクササイズ)

運動療法は回復期から復帰期に有効です。筋力・持久力だけでなく、関節の位置感覚や全身の連動まで整えます。ここを省くと、痛みは一時的に消えても再発リスクが高まります。

基礎エクササイズ

呼吸・骨盤・胸郭の連動、足裏接地や股関節の使い方など、姿勢と土台作りを優先します。重たい負荷にいきなり進むより、軽い負荷で正確に動けることが重要です。

機能回復トレーニング

患部周囲の筋力と可動性を高め、片脚立位やランジ、軽いジャンプなどでバランスと反応性を鍛えます。競技特異的なドリルや仕事の動作に合わせた練習で、現場に直結する力を取り戻します。

主な治療内容⑤:動作指導・教育

施術で得た可動域や筋活動を、日常動作に“転写”できるかが成果を左右します。持ち上げ・しゃがみ・歩行・デスクワークの姿勢など、毎日の反復こそが体をつくります。正しい知識とコツを身につけるほど、通院頻度は自然と下げられます。

日常動作の最適化

座位では骨盤を立て、胸郭をやや上方へ伸ばし、画面の高さを目線へ。立位では足裏三点を均等に使い、股関節を支点に前後へスムーズに動く意識を持ちます。小さな工夫の積み重ねが、痛みの再燃を防ぎます。

セルフケアの設計

ストレッチ、呼吸法、軽い筋トレを1セット10分×1〜2回/日から。忙しい日でも“最低ライン”を守れる手順にしておくと、効果が途切れにくくなります。

ケース別:治療内容の組み立て例

実際には、一人ひとりの症状と生活に合わせてメニューを組み替えます。代表的なケースで、初期〜復帰期の流れを示します。

足関節捻挫の例

初期は固定・腫脹管理+痛みの範囲内での荷重練習。回復期に関節モビライゼーションと腓骨筋の筋力回復、片脚バランスや方向転換ドリルを追加。復帰期は機能的テーピングを活用し、ジャンプやカッティングで競技特異性に対応します。

ぎっくり腰の例

急性期は疼痛緩和と姿勢の工夫、必要に応じて軽い支持具。回復期に胸郭と股関節の連動を再学習し、ヒンジ動作(股関節主導)で持ち上げ動作を再構築。復帰期は仕事や家事の実動作で再発トリガーを減らします。

通院の進め方:頻度・期間・卒業の目安

効果を最大化するには、最初は短い間隔で通い、改善に合わせて間隔を広げます。到達すべき指標を共有しておくと、卒業のタイミングが明確になり、無駄な通院を避けられます。

評価指標の例

痛みスコアの半減、可動域の左右差10%以内、片脚立位保持30秒、仕事・家事の特定動作での支障ゼロなど。指標を数値化し、毎回の再評価で確認します。

卒業後のメンテナンス

再発予防のため、月1回程度のチェックや、季節の変わり目の調整を提案します。大切なのは“通い続けること”ではなく、“自分で整えられる力”を高めることです。

医療機関との連携と注意点

強い夜間痛、進行するしびれや脱力、発熱や赤みの増悪、外傷直後の変形などは医師の診断が先決です。必要時は速やかに医療につなぎます。

情報共有のポイント

診断名や運動制限の有無、画像所見の要点、職場復帰・競技復帰の条件を整理して共有します。施術記録やセルフケアメニューをメモ化しておくと、チーム全体で回復を支えやすくなります。

保険適用の考え方

健康保険の対象は、原則として原因と発生日が明確な急性・亜急性の外傷です。慢性的な疲労や肩こりなどは自費となることが多い点を理解し、見積りと説明が明瞭な院を選びましょう。

まとめ:治療内容は「評価→施術→動作→習慣」の循環で完成する

接骨院の治療内容は、単発のテクニックではなく、評価に基づく施術と運動、日常動作と習慣のアップデートを循環させる仕組みです。自分の症状と目標に合った計画を立て、数値で進捗を確認しながら、最終的には“自走できる体”を目指しましょう。

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